研究課題/領域番号 |
26350911
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
弘世 貴久 東邦大学, 医学部, 教授 (40384119)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 糖尿病 / 睡眠障害 / 教育入院 |
研究実績の概要 |
本年度はまず、昨年度に引き続き2型糖尿病患者の血糖コントロールに関連すると考えられる睡眠関連QOLのいかなる因子がより教育入院後の血糖コントロールの維持に深い関係があるのかを探索する目的で、このたび確立された教育入院システムで入院した患者に対して様々な質問紙を用いて調査を施行した。教育入院システムは講義型を減らし、食事療法、運動療法ともに患者本人の参加型とした。当初教育入院患者数の目標は200名としたが地域事情もあり、教育入院の数が増えず、現在約30名にとどまっている。昨年度開発に着手した「糖尿病関連QOLに関わる質問に対する自由筆記の質問紙」に関しては質問紙が使用可能な状況となったため無作為に半数の教育入院患者に運用を開始し、その後の血糖コントロールおよびQOLに対する変化を検索開始した。 教育入院患者が予想より少ない現実があり、本年度は教育入院患者とは別に、外来診療において教育を受けた(食事指導、糖尿病教室参加、専門看護師による療養指導)2型糖病患者のうち睡眠薬を使用していない者400名に対し睡眠関連QOL質問紙のうちピッツバーグ睡眠質問票ならびにMorning Evening Questionair(MEQ)を施行して回収を終了。現在解析中である。23年度研究でもそうであったように日本人糖尿病患者におけるMEQで判定した夜型患者は極めて少ない状況であることが再認識されたが、やはり完全な昼型でHbA1cが良好な傾向があることが判明しつつある。今後1年後のHbA1cの状況などについて再度調査を行いたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
進行の遅れの理由はおおよそ以下の3点となる。 1.これまで行っていた当院の教育入院を見直し患者参加型の新しい形式とし、さらに教育入院した患者間に教育内容の差が生じないようにした(期間、内容)。 2.大学病院の地域的な特徴もあり入院患者が予想ほど多くない現状があった。 3.2の理由を解決するために外来患者においてのアンケート調査を開始したが、これの施行に約半年を費やした。
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今後の研究の推進方策 |
上記のように教育入院に限定せず、外来教育を行った2型糖尿病患者をも対象としてアンケート調査を行っており大半の回収が終了した。今後はこれらの解析を進め論文化に持っていきたい。また当初計画の入院患者対象の調査も地域連携がかなり深まってきたのでできる限りの数を集め解析に持っていきたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
7240円という少額であり概ね計画通り使用されている。本年度も研究助手の雇用に使用したが、端数として余剰となってしまった。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度の研究ではアンケート調査の集積、統計操作等が必要となると考えられ、引き続き主に研究助手の人件費として使用する予定。
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