年長児から小学校2年生までの3年に渡り,子どもと保護者を対象とする質問紙調査,インタビュー調査,観察調査を実施した。保護者は不安や困難を経験しながらも,家族,担任,知り合い等からサポートを得て子どもを支援し,1年生修了時には接続期の段差の意義を認識していた。接続期の支援として,就学前は小学生の保護者との懇談会,就学後は同学年保護者との懇談会や担任以外の学校の相談窓口を設けることが挙げられる。また,就学時健康診断が保護者の不安を軽減する機会となっているとは言い難いため,年長児と保護者が心身ともに健康に就学を迎えるうえで真に必要な情報を,種々の実状を反映しながら精選する必要があるであろう。
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