研究課題/領域番号 |
26350949
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研究機関 | 四国大学 |
研究代表者 |
加藤 孝士 四国大学, 生活科学部, 講師 (10631723)
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研究分担者 |
永井 知子 四国大学短期大学部, 幼児教育保育科, 助教 (30612056)
朴 信永 椙山女学園大学, 教育学部, 講師 (50462057)
富田 喜代子 四国大学, 生活科学部, 准教授 (70441582)
寺薗 さおり 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (90457937)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 親育ち / 省察 / 内的作業モデル / 幸福感 |
研究実績の概要 |
1年目の調査を基に、学会発表5つ行った。また、査読付きの論文にも投稿し、1本の掲載も決定するなど、研究の公表については順調に進行している。 「親になることによる認識の変化」に関する発表・論文では、親となることによる自己意識の変化は、先行研究で示されていた量的な変化にとどまらず、質的にも変化していることが示唆された。また、出産前の自己意識が出産後の自己意識に影響をあたえており、個々人の価値観により求める支援が異なることも示された。この示唆は研究の新たな視点であり、今後の研究での検討材料となった。 また、「内的作業モデルと省察」の関係を検討した研究では、内的作業モデルが省察に与える影響は、単一的なものではなく、幸福感の高低によっても、異なる影響が見られることが示された。具体的には、幸福感が低い養育者は、内的作業モデルが不安定であればあるほど、省察を深くしていることが示され、幸福感が高い養育者は、内的作業モデルが安定であればあるほど、将来への展望を強く持つことが示された。この結果は、「幸福感の高低により内的作業モデルの影響が異なる」という本研究の中核になる考えを裏付けるものといえる。そのため、当初の計画通り、本年度の調査とのデータの結び付けを行い、その成果を検討することの意義を再認識することが出来た。 調査に関しては、縦断的調査の第2回目調査を行いデータの積み上げを行った。今後は、質的データを積み重ねていくことと合わせ、量的調査を継続し、データの信頼性を増すための働きをしていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
インタビュー調査は、十分に行えていないが、縦断的調査も実行できており、科研に関する論文投稿も順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、一昨年度の調査と、昨年度の調査を結びつけ分析し、論文投稿を行う。 また、現在投稿中の採択を目指すほか、インターネット等の調査を行うよう考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
調査協力費を調査協力者への謝礼として計画していたが、調査協力園への謝金としたため、費用が余った。
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次年度使用額の使用計画 |
当初の計画に加え、インターネット調査を行い、多くの被験者から調査を行うことを計画した。そのため、委託業者への調査委託費として使用する。
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