妊娠高血圧モデルマウス(PAHマウス)へ投与された降圧剤に応答して、胎仔体内または母体血中でその濃度が変化するアミノ基含有物質(アミノプロダクト)として、それぞれエタノールアミン(Etn)とtele-メチルヒスタミン(tMH)を単離・同定した。妊娠後期の胎仔体内で高値であったEtnは、母体への血管収縮抑制剤(Hdz)及びアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)投与に応答して、正常胎仔レベルまで改善が見られた。 一方tMHは、Hdz投与のみで母体血中濃度の上昇が観察されたが、これは投与したHdzによりtMHの代謝酵素であるモノアミン酸化酵素Bの活性が、母体内で抑制された結果であることが示唆された。
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