本研究の目的は、機能の不明な部分の多かった海馬CA2領域を介した神経回路の担う記憶や社会的行動に果たす役割を解明することである。標的遺伝子組み換え法によりCA2神経細胞の神経活動のコントロールを可能とするために、DNA組換え酵素Creまたはテトラサイクリントランスアクチベーターを標的遺伝子座(Rgs14、Amigo2、Abatなど)へ挿入したマウスや、マウス生体内におけるCre活性を検証するための新規レポーターマウスを作製し解析を行った。本研究課題において作製された遺伝子改変マウスは、高次脳機能の研究に有用なツールとなることが期待される。
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