研究課題
本研究は、脳情報学に基づいた概念モデルであるデータブレインを構築することで、脳研究の基盤提供や高度化する脳研究の支援を目的とする。このデータブレインは、オントロジーやメタデータ技術を駆使し、データから知識までを体系的にサポートするものである。メタレベルでデータを関連付けることで、認知心理学や脳神経科学など、異なる観点から得られた脳研究の成果や臨床データを統合する。具体的には、機能次元、実験次元、データ次元、分析次元と概念ビュー、構造ビューからなるデータブレインを構築し、データブレインの適用と改善のための検証作業を行った。また、複合的な脳データや認知実験の関連性などについてデータを収集しながら、データの管理や分析等をサポートするための基盤となるデータブレインを構築し、このデータブレインの有用性について実データをもとに検証するとともに、脳研究を支援するためのプロトタイプシステムを開発した。平成26年度は、脳認知機能を概念ビューにより表現すること、脳認知機能を機能次元において表現することを中心に研究を行い、ビューのプロトタイプを構築した。また、脳認知機能を解明するために必要な、推論や計算などに関する認知実験の設計を保存する実験次元の構築を行った。引き続き、平成27年度は、高次脳認知機能をオントロジーによって表現し、ウェブインテリジェンス技術での応用も可能となった。また、未構築であるデータ次元と分析次元を構築し、構築した4つの次元をもとにデータブレインのプロトタイプを開発し、実データに対して適用し、データブレインの有用性評価を行った。平成28年度は、認知実験データや臨床脳データなどに対してデータブレインの適用と検証作業を行った。ここでは、感情を持つ推論や計算を中心とした高次脳認知機能に関する実験データ、うつ病患者等のデータに対して適用し、実践面での有用性について検証した。
すべて 2017 2016 その他
すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 5件、 査読あり 5件、 謝辞記載あり 4件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 10件、 招待講演 1件) 図書 (1件) 備考 (1件) 学会・シンポジウム開催 (2件)
Human Brain Mapping
巻: 38(6) ページ: 3210-3225
10.1002/hbm.23585
BMC Bioinformatics
巻: 18 ページ: 197
10.1186/s12859-017-1597-9
Applied Intelligence 45(3): 686-694 (2016)
巻: 45 ページ: 686-694
10.1007/s10489-016-0783-1
PLoS One
巻: 11(5) ページ: e0155092
10.1371/journal.pone.0155092
巻: 11(1) ページ: e0146356
10.1371/journal.pone.0146356.
http://kis-lab.com/zhong/