研究実績の概要 |
平成28年度は、本研究プロジェクトの最終年度の研究目的として、①本研究に関連する文献資料を収集・精読して研究状況を整理し、②学会・研究会報告並びに論文作成という形で、研究成果を公表することに主眼を置いた。 資料収集では、これまでと同様に、『郷鎮論壇』(民政部)などの雑誌資料、並びに『人民日報』『新華日報』『文匯報』『北京晩報』などの新聞資料、上海社会科学院政治与公共管理研究所『中国政治発展進程2016年』(時事出版社、2016年)、『全面従厳治党十講』(中国方正出版社、2016年)、Robert S. Ross and Jo Inge Bekkevold eds., China in the Era of Xi Jinping: Domestic and Foreign Policy Challenges, Georgetown University Press, 2016. などの新しく刊行された文献資料を精読し、逐次、研究動向を整理した。 以上の研究活動を踏まえて、2017年3月20日、島根県立大学で開催されたワークショップ「中国の周辺外交と北東アジア地域秩序の行方」において「中国の周辺外交の展開とその行方―外交と内政のリンケージの視点から―」と題する報告を行い、大衆路線の対外的影響を考察した。また、「北東アジアの時事通信/中国から見た米国大統領選挙と開かれた社会の危機」(『NEAR News』第51号、2017年3月、6~7頁)を公表し、中国型の国民国家建設と米国の大統領選挙に見られる開かれた社会の危機の比較考察を行った。 なお、「現代中国における国内政治の諸動向と対外政策へのインプリケーション-『人民』統合の過程を中心にして-」を佐藤壮等編『グローバル・アクター中国の「学習」と「実践」―外交・内政の共振と歴史の視点から―』(国際書院、2017年刊行予定)に寄稿した。
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