研究課題/領域番号 |
26360023
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研究機関 | 桜美林大学 |
研究代表者 |
中生 勝美 桜美林大学, 人文学系, 教授 (00222159)
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研究分担者 |
加藤 洋 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (00194861)
渡辺 修一郎 桜美林大学, 自然科学系, 教授 (20230964)
中村 衛 琉球大学, 理学部, 教授 (60295293)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 台東県成功鎮 / 地層調査 / 地中レーダ / 健康アンケート |
研究実績の概要 |
今年度は、平成27年8月25日から9月4日まで、台湾の台東県桃源村のブヌン民族村にて健康アンケート調査、同台東県成功鎮、および蘭嶼島にて地中レーダによる地層調査をおこなった。桃源村では、前年に蘭嶼島にて実施した健康アンケートを用いて、内陸部と離島とで、具体的にどのような差異があるかを比較する目的でアンケートを実施した。 地中レーダによる地層調査は、平成27年3月に代表者の中生が東北大学の研究会で、東北アジア研究所の佐藤源之教授が地中レーダによる津波の地層研究の報告を聞き、研究分担者である琉球大学の中村衛教授と相談して、佐藤教授の手法による調査を、台湾南部の調査でも実践してみることにした。佐藤教授の紹介で、台湾の国立中央大学地球科学学系の陳浩維教授のグループ(学生4名)との共同調査が可能となり、成功鎮では、以前太田陽子グループがトレンチ調査により津波の痕跡と判定できる場所を、成功鎮の役場の関係者の案内で特定し、そこを地中レーダにより測定した。 さらに、蘭嶼島では、陳浩維教授と学生1人が同行して、中村教授と共同で測定を行った。調査地点の設定で、地形的に津波の痕跡の測定ができそうな場所を中村、陳教授で検討のうえ決定すると同時に、中生教授が聞き取りから判明した、津波により消滅した集落の跡地も候補に挙げて測定を行った。いずれも、礫が多くあり、地中レーダによる地層調査は困難であるので、測定結果の分析の後、今後は掘削調査の必要性があることを討論した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
健康アンケートに関しては、前回蘭嶼島での調査が順調にいき、その比較対象のため台湾の別の少数民族を対象に、同じ項目で行ったが、ブヌン族が居住する台東県桃源村での滞在時間が短く、蘭嶼島と対比できるだけの結果が集められなかった。 蘭嶼島では、老人の健康促進のために考案した運動療法を、現地の介護スタッフと一緒に検討した。 津波調査に関しては、従来の砂礫の調査に加えて、地中レーダでの測定を行ってみたが、調査地として砂礫が多い土壌で測定したため、解析の結果、予想されたデータが得られなかった。 環境放射線の調査は、研究分担者が日程調整で今年度の参加が難しく、今年度は調査を見送った。環境放射線の研究に関連するサンプルを日本に持ち帰るだけであった。
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今後の研究の推進方策 |
健康アンケートに関しては、サンプルの少なかったブヌン族の調査は保留して、蘭嶼島での以前実施した健康調査の内容を補充するインタビュー調査に重点を置いていきたい。 津波調査に関しては、前回の台東県沿岸を調査の中心地点とし、前回とは異なる砂浜が広がり砂礫のすくない海岸で、再度地中レーダによる地層調査と、今度は掘削調査を同時に行い、津波の痕跡に関する調査を続行したい。 環境放射線は、今回重点的に調査を行うため、研究分担者に加えて、もう一人研究協力者を同行して、島全体の環境放射線の測定、池のそこの泥の放射線量測定をおこないたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
科研申請当初になかった、電磁波を使った地中レーダによる地層調査を実施するため前倒し申請をし、合計の予算内で処理できた。次年度以降の使用額は1003円のみである。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度使用額は1003円にとどめられたので、今年度も引き続き計画的に執行したい。
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