研究成果の概要 |
生活習慣病の発症進展や、治療効果、副作用発現の性差には、遺伝的・生理的・社会的要因が複雑に関連する。我々は、この“潜在する性差”の解明による個別化医療を目的として、健常者、糖尿病・冠疾患・薬剤性肥満患者等1万人以上の横断的・縦断的研究と、日本薬剤師会Drug Event Monitoring事業のサブグループ解析を行った。 CYP2C19の遺伝的欠損が、女性の細小血管障害の危険因子や、抗血小板療法の予後規定因子となることを、病態生理学的・薬理学的根拠と共に初めて示した。また、ALDH2, GGT1, GSTK1, SOD2他の遺伝子多型や性差と、生活習慣病の各種病態や副作用との関連を示唆した。
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