出産の高齢化に伴い、提供卵子による生殖の実施が顕在化しているが、多くは海外で提供を受けているため、その実態は把握されていない。本研究では、提供卵子による生殖の日本国内実施の可能性を探ることを第一の目的とし、(1)先端的生殖医療の実績、(2)非配偶者間生殖に対する意見を広く聴取するために、3つのシンポジウム、コロキウムを開催した。また、(3)不妊治療を受けたが子を得られなかった女性たちに、提供卵子による生殖の必要性を調査(継続中)した。 出産の高齢化や不妊治療の長期化が提供卵子の必要を高めているが、現時点では、提供卵子による生殖の国内実施の可能性は低いことが予測された。
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