研究課題/領域番号 |
26360054
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
山森 亮 同志社大学, 経済学部, 教授 (90325994)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 女性解放運動 / ベーシックインカム / ジェンダー / 人種 / 階級 |
研究実績の概要 |
2015年4月から8月までは、前年度に引き続き、主たる調査地のイギリスに、勤務先の在外研究制度のおかげで滞在することができた。前年度の研究成果が、The Basic Income Studies 2014 Best Essay Prizeを受賞したことなどを受け、過去調査に協力していただいた調査協力者の方々と再会する機会を複数持った。その結果、追加のインタビュー調査や、新しくインタビューすべき方々を紹介していただく機会を持てた。 また、The National Women's Liberation Congress を組織する側にいらした方々の調査としては、現ロンドン大学教授のCatherine Hallさんに、当時の事情についてお伺いすることができた。要求者組合とWages for Houseworkとの関係、またロンドンとは異なる地方におけるIntersectionalityについては、Ellen Marosさんにお話を伺うことができた。 新たな成果の発表としては、6月にブリストル大学ジェンダー研究所にお招き頂き、研究内容を発表した。 2016年7月に、Basic Income Earth NetworkのBiennal Congressにて招待講演の依頼を受けており、2015年度の研究成果をもとに報告を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究申請時には、研究成果の公表については、研究期間の後半に集中して行うつもりでいたし、公表した成果が、学界でどのように受けとめられるかについては、一定の期待や自負はあっても、確実なことは分かっていなかった。幸い、研究が順調に進んだこともあって、早期に部分的な成果を国際会議や英文学術誌にて公表することができ、学術賞を頂くこととなった。研究期間前半の段階で、このような肯定的な反響を頂いたことは、望外の喜びであり、引き続き研究を継続していく上での励みとなっている。
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今後の研究の推進方策 |
勤務先の休業期間を利用して渡英し、引き続きオーラルヒストリーのためのインタビュー調査や、アーカイブワークを行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
二つの理由がある。一つには、調査にかかった旅費や調査費のうち、勤務先の規定に従う形での証憑書類を入手することができない形のものがあり、私費で負担したこと。二つには、為替の変動などによって、当初の計算とは額がずれていること、である。
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次年度使用額の使用計画 |
2016年度以降の調査旅費などで使用予定である。
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