研究分担者 |
岡本 直久 筑波大学, システム情報系, 教授 (70242295)
野瀬 元子 静岡英和学院大学, 人間社会学部, 准教授 (60611845)
崔 瑛 静岡英和学院大学, 人間社会学部, 准教授 (60635770)
栗原 剛 東海大学, 観光学部, 講師 (80610344)
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研究実績の概要 |
本年度は,研究目的①観光地域間競合の定量的把握,②観光者の行動・志向・選好によるセグメンテーションの把握に関連して,論文「古屋秀樹,劉瑜娟,潜在クラス分析を用いた訪日外国人旅行者の訪問パターン分析,土木計画学研究・論文集,33,2016年12月」を発表した.本論文では,観光庁が実施した「訪日外国人消費動向調査」データを用いながら,潜在クラスモデルによって訪日外客の訪問パターンのクラス導出を試みた.導出されたクラス別構成比率と主要国籍・地域,旅行形態,旅行時期,訪日回数などの各要因との関連性を明らかにすることにより,訪日外客の需要特性を明らかにできるとともに,供給側についても同一テーマの地域をグルーピングすることができた. さらに,観光サービスの供給側である観光地域のブランディング方法,ならびに日本型DMO構築に向けた制度設計について,下記論文を発表した. 崔瑛,古屋秀樹,野瀬元子:小規模都市における地域づくり活動としてのチッタ・スロー ―チッタ・スローセバストポールの取り組み―,日本観光研究学会第31回全国大会研究発表論文集(CD-ROM),2016.12, 野瀬元子,古屋秀樹,崔瑛:効果的な観光マーケティング組織の運営に関する考察 ―カリフォルニア州およびソノマ郡DMO を事例として―,日本観光研究学会第31回全国大会研究発表論文集(CD-ROM),2016.12. 以上から,需要側に着眼した分析では,観光マーケットのセグメンテーションを適切に導くことができる手法が開発できた.そして地域が観光振興に取り組む際,その組織の形成や財源確保,法制度について把握するとともに,リピーター確保のための地域ブランドの在り方について検討を行うことができた.これらを総合的に踏まえることによって,効果的な日本型DMO形成に向けた知見を獲得できたと考えることができる.
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