研究課題/領域番号 |
26360081
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研究機関 | 平安女学院大学 |
研究代表者 |
井上 学 平安女学院大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (30469093)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 観光学 / 地理学 / 交通 / バスマップ |
研究実績の概要 |
平成27年度の研究計画に基づいて以下を実施した。 前年度に実施したバスマップサミットや京都市交通局とのワークショップを通じて、バス利用時の案内情報は従来の案内サインの改良や空間性を踏まえたバスマップ、デジタル機器による情報の提供にくわえ、人を介した情報伝達による重要性も共有した。公共交通の移動に際して、事中情報においては紙媒体の情報や、デジタル端末による情報発信など多様な提供が可能であるが、結果的に移動者自身が判断せざるを得ないため、不安を払拭しにくいという点が指摘された。そのため、公共交通の結節点において、案内人による質問の受付と回答を行うことで、公共交通の情報の安心感や付加価値が達成される。 高槻市交通部においては、より理解されやすい公共交通の情報発信につての検討を行い、方面ごとのイメージからを停留所に付加することや、ベビーカー利用者に対する体験教室を開催することで、公共交通に対する心理的な抵抗を低減する事を目指した。これらについては次年度もアンケート調査の分析を通じて課題を検討していく。 この点と前年度の調査結果をもとに論文や学会発表等を行った。また、国土交通省近畿運輸局自動車部主催「路線バスの可能性を考えるシンポジウムin兵庫」(平成28年2月15日兵庫県神戸市)にて上記の点を講演し、社会に発信した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成27年度に計画していた京都市交通局との連携においては、公共交通の案内情報の整備についてさらなる進展が実現した。具体的には京都市バスおもてなしコンシェルジュが発足し、主に観光目的で京都に訪問した人に対して、公共交通を中心とした案内情報の提供が進んでおり、申請者は当該団体と連携して案内情報におけるボトルネックの発見につながるデータの蓄積を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度は、これまで蓄積されたデータの分析をもとに学会発表や論文の投稿を積極的に進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
データの収集が遅れたため、データの入力・集計、分析結果の発表を平成28年度に行うためである。
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次年度使用額の使用計画 |
データの入力・集計のための人件費、学会発表にかかる旅費等に使用予定である。
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