研究課題/領域番号 |
26360086
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研究機関 | 同志社女子大学 |
研究代表者 |
大津 正和 同志社女子大学, 現代社会学部, 教授 (20243371)
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研究分担者 |
王 怡人 琉球大学, その他部局等, 教授 (20290538)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 国際観光 / 目的地選択 / くちコミ / SNS |
研究実績の概要 |
当該年度は、台湾から日本への観光来訪者のネットくちコミ利用の現状確認とその分析に重点を置いて研究を進めた。具体的には、近年日本への観光旅行経験を有する台湾人を対象にした、グループインタビュー形式の聞き取り調査と質問票形式の大規模調査を実施した。 これらの調査によってられたデータを分析することによって、台湾人の日本における観光行動とそれへのネットくちコミ情報の利用の実態について知見を得ることができた。研究による発見物の要点は、日本への台湾からの観光来訪者は、大きく3種のセグメントに分類することができ、外形的には利用する旅行形態の違いに明確に表れていること、そして利用する観光関連情報の情報源の違いに明確な違いが表れていることである。本研究の問題意識に即してみると、旅行のための予約等を自身で行うセグメントは、パッケージツアー等を利用するセグメントと比較して、ネットくちコミ情報の利用度合いが有意に高いという結果が得られた。このことは、今後の日本のインバウンド観光への取り組みに対して、重要な知見を提供しているといえるだろう。 上述の研究結果は、「インバウンド観光行動に対するネットくちコミの影響 ―台湾からの訪日観光者におけるネットくちコミ利用の現状―」として、『同志社女子大学 総合文化研究所紀要 第33号』に投稿(掲載決定済み)した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度の研究代表者に続き、当該年度には研究分担者が勤務校を異動したため、当初予定より若干の遅れが発生している。具体的には、日本人を対象としたデータ収集・分析が遅れている。これは、上記のような状況下で、台湾人を対象としたデータ収集・分析を優先して進めた結果である。ただし、先行させた台湾人を対象とした研究からは有意の結果が得られていることから、同様のデータ収集・分析を早急に実施することはそれほど困難なこととは考えられない。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度となるため、遅れている日本人を対象としたデータ収集・分析を早急に実施する。得られたデータに対して、台湾人対象で行ったのと同様の分析を行うことによって、日本人の台湾旅行におけるネットくちコミ情報利用の現状について明らかにするとともに、台湾人の日本観光と日本人の台湾観光それぞれの結果を比較することによって、互いの特徴を明らかにするという本研究の中心的課題に取り組む。 以上の比較検討から得られた知見を、本研究の結果としてまとめていく作業を進める。これらの研究から、日本の今後のインバウンド観光そしてアウトバウンドに対して有用な知見が得られると期待できる。そして、得られた結果を公表するべく、最終的な作業を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
前年度当初の研究代表者に続き、当該年度途中に研究分担者がその勤務校を異動したため、研究活動を円滑に進めるための環境整備に時間を要したため。
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次年度使用額の使用計画 |
研究代表者と研究分担者が協力し、遅延している日本人を対象としたデータ収集・分析を早急に進捗させ、全体の比較・検討を実施して、年度末までに研究を完了させるように最大限努力する。
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