研究課題/領域番号 |
26360087
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研究機関 | 京都外国語大学 |
研究代表者 |
萬谷 和歌子 京都外国語大学, 外国語学部, 講師 (50701231)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 空港政策 / 航空政策 / 東アジアハブ空港競争 / 航空ネットワーク / 観光政策 / 訪日インバウンド |
研究実績の概要 |
本研究の目的は東アジア地域のハブ空港競争における旅客の空港選択行動要因を検証し、訪日インバウンド促進の為の効率的な空港政策とわが国が今後取るべき航空政策を検討することにある。近年わが国では観光立国に向けた取り組みが推進されており、国際競争力向上の為、国際拠点空港整備と航空ネットワークの拡大が不可欠となっているが、訪日インバウンド政策と整合した航空政策に関する実証研究は国内・国外ともにされていない。 本研究は国土交通省航空局発行の国際航空旅客動態調査を用いて、そのデータベースの構築及び政策的含意を得る為、基礎的な調査として平成26年度は研究者ヒアリングによる専門的知識の供与により、研究課題を進展させた。 平成27年度は昨年度に引き続き国土交通省の国際航空旅客動態調査データ(個票データ、11682 サンプル)に関し、データの整理および分析を行い、航空会社の経営に関連する要因を明らかにするとともに、国際空港の競争力は内外の航空ネットワークに依存する為、航空ネットワーク拡大が旅客輸送を活性化させ、大きな経済効果をもたらすという仮説を検証した。 平成28年度は上記データを使用したプロビット推定の分析結果に基づき、整理されたファクトファインディングとあわせて、ハブ空港選択に関する観光政策と整合的な政策的含意を検討する。また本研究で得られた成果を広く発表し議論をすることで、より効果的なわが国の今後の空港整備制度を含めた効率的な空港政策、航空政策および観光政策に関する政策提言を行う。同時に政策的含意に関しては、政策担当者との会議を持つことなどによって、積極的に政策提言を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
訪問予定であった海外ヒアリング先におけるテロの発生により渡航を中止した為、ヒアリングが不可能となったことに加え、長期休職によりデータの整理および分析、モデルの検討に時間を要した為、交付申請書に示したスケジュールよりもやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度以降も計画書に従って研究を遂行する。引き続きデータの精査、モデルの検討を行い、分析結果に基づき論文執筆、学会等での研究発表を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
ヒアリング予定であった訪問先におけるテロ発生による渡航中止および長期休職による研究の中断により次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
海外のヒアリング先を国内に変更し、交付申請書に示した計画通りに研究を進める。
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