研究課題/領域番号 |
26360088
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研究機関 | 帝塚山大学 |
研究代表者 |
姜 聖淑 帝塚山大学, 経営学部, 教授 (70511294)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 潜在的能力 / 振る舞い / 組織コミットメント / グローバル人材 / 日本式サービス / 接客 |
研究実績の概要 |
平成28年度は、知の継承と伝承の問題を、これまでの視点と違って、「おもてなし」を科学的な方法で計量分析することを試みた。前年度の研究成果を踏まえ、旅館の女将と仲居を対象とした「サービス人材の潜在能力」に関するアンケート調査を実施した。アンケート調査の目的としては、サービス人材の潜在的能力をよりよく発揮できる方策をさぐるべき、モデル構築のためにデータ収集することである。理論的研究としては、「問題解決スタイル」、「振る舞い」、「組織コミットメント」の3つの概念と尺度に関する先行研究を踏まえ、モデル構築した。定量的調査だけではなく、定性的調査も並行した。 昨年度に引き続き、国外の現地調査として、旅館として初めて台湾にオープンした「日勝生加賀屋」の日本人責任者とのインタビュー調査を実施した。台湾をフィールドとして日本式の「おもてなし」がどのように受け入れられるのかを観察し、日本スタイルの接客サービスを提供している台湾女性スタッフの行動や聞き取り調査を実施した。この調査は日本の接客サービスのグローバル展開を占める最も重要な切り口であり、国内では訪日外国人の増加とともに、サービスビジネスの現場を支える人材に求められる標準的な能力が何かという課題に対する議論の重要性が増している中、今後の方向性を探るべき多方面的な調査を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
国内・外調査(定量・定性)が順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
サービス人材の潜在能力と顧客価値をモデル構築し、サービス評価と人材との関係性を明らかにする(定量調査)。さらに、国外調査としてハワイを対象とした日本型ハイコンテクストサービスのグローバル展開の可能性を探る調査を実施する(定性調査)。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度にサバティカルをいただき、フィールド調査が物理的に不可能な状況に置かれていたため、研究費を使うことができなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
平成29年度には、国内・外のフィールドワークを実施するために、その活動費として当てる。
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