研究実績の概要 |
2016年4月にグレゴリアナ大学にてKevin Flannery教授ならびにScott Brodeur教授 とアリストテレスの様相存在論について意見の交換をした(Pontificia Universitas Gregoriana Roma 2016.4)。8月にミュンヘン大学古代哲学研究会でAristotle's Modal Ontologyの研究発表をおこなった(2016.8)。同じく8月にスロヴァキア科学協会にてAristotle’s Modal Ontology,Overcoming Potentiality-Actuality Reading, ‘Modal Metaphysics: Issues on the (Im)Possible, (organizer Martin Vacek)の研究発表を行った (Institute of Slovak Academy of Science Bratislava 2016.8)。また2017年1月にオックスフォード大学コルプスクリスティカレッジにてUrsula Coop教授ならびにMichaeli Paramatzis博士とアリストテレスの様相存在論について意見の交換をした。それぞれの機会に自説を紹介し、コメントをフィードバックしながら、自説をより強固にすることができた。アイディアは存在様式の一つ「完成(entelecheia)」がロゴスとエルゴンを媒介するものとして、未完の力能の実働と完成された待機力能とその実働を判別する機能を持つというものである。その主要な成果は「アリストテレスの様相存在論ーロゴスとエルゴンの相補的展開ー」『北海道大学文学研究科紀要』150号、pp.1-157(2016.12)ならびに「アリストテレスのロゴスとエルゴンの相補性による進化生物学への挑戦」北海道哲学会・北海道大学哲学会共催シンポジウム(2015.7)『生物学の哲学―目的論的自然観および進化論における因果と歴史』(北海道哲学会 2017 Vol.63、pp.1-26, (2017.3)掲載。この研究が評価され、M.Paramatzis博士からDavid Charles教授のFestschriftに寄稿を依頼された(2017.9までに原稿提出予定)。
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