西洋古代における、“人の魂は人の死後も存在し続ける”とする説(プラトンら)、“人の死にさいしてその魂は滅亡する”とする説(エピクロス派、ストア派ら)、“人の死にさいしてその魂の一部は滅亡し、一部はある形で存在し続ける”とする説(アリストテレスら)を、その論拠と、その説を奉じることが奉じる人にとってもつ含意とに即して、哲学的に解明した。主要な成果は、プラトン『パイドン』の最終論証の論拠の、ソクラテス、ケべス双方の思考に即しての解明である。この研究は2016年IPS大会で発表され、選抜論文集収録が決定している。プラトンに重点を置いた。アリストテレス、道徳的実在論などをめぐっても研究成果を発表した。
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