本研究では、以下の成果が得られた。(1)人間のいのちの尊厳は次の三つの柱によって構成される。すなわち「人生の尊厳」「身体の尊厳」「生命のつながりの尊厳」の三つである。(2)大統領生命倫理評議会のレポート『死の決定論争』の論理構成は間違っており、再考されなければならない。(3)「人生の意味の中核部分」が人生の意味の哲学における新しい概念として提唱された。これによれば、人生の意味はなにものとも比較することはできない。(4)「人生の尊厳」は人生の「独在性」に位置付く。人生の意味の中核部分も同様である。
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