研究課題/領域番号 |
26370027
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研究機関 | 高知県立大学 |
研究代表者 |
吉川 孝 高知県立大学, 文化学部, 准教授 (20453219)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 現象学 / 倫理学 / 行為論 / 生き方 / 道徳 / 感情 / 価値 / 動物 |
研究実績の概要 |
研究の最終年度にあたる平成28年度は、いくつかの論文や共著において、生き方の倫理学を考察する成果を残すことができた。 とりわけ、動物倫理への取り組みについて、これまでにはなされていない現象学的アプローチの可能性を示すことができた。動物の心をめぐるアプローチは、動物とともに生きる人間の生き方の倫理学と結びつけることで、ブレンターノ、シェーラー、ハイデガーの現象学的アプローチの新たな読解の可能性を引き出した(「ブレンターノ、シェーラー 動物の心」『続 ハイデガー読本』、法政大学出版会、2016年、所収)。 さらには、記録映画を参考にする取り組みなどは、本研究の範囲を拡大することにつながっている(ワークショップ「映画から考える生き方の倫理学」、2016年、12月、國學院大學)。記録映画作家の問題へのアプローチと応用倫理学のアプローチとを比較することで、双方にとって有意義な対話が成り立つことが明らかになっている。記録映画作家は、さまざまな問題に眼を向けながらも、問題を問題として描くだけではなく、そこにかかわる人々の生き方に目を向けることがある。このような問題への取り組みの姿勢は、倫理学者も学ぶべきことが多いだろう。今後、生き方の倫理学をめぐる研究を応用倫理学の問題へと転換することに道を拓くことになった。 しかし、出版予定の著作(共著)が刊行されていないために、最終的な成果があきらかになっていない(平成29年5月時点)。今後、校正作業などを経て、成果の報告をできるようにしたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
業績のなかの著書の出版が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
著書の出版のための校正作業などをして、すみやかに出版につなげる。
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次年度使用額が生じた理由 |
二つの著作の刊行が出版社の事情によって遅れており、そのための最終校正や成果発表のために作業が必要となる。
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次年度使用額の使用計画 |
平成29年10月までに、校正を済ませて、刊行される見込みである。
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