現代フランスの哲学者ジャック・デリダが精神分析学とのあいだに切り結んでいる深く錯綜した諸関係を網羅的に読み解き、その成果を単著『ジャック・デリダと精神分析――耳・秘密・灰そして主権』(岩波書店、2016年、全258ページ)として刊行した。また、晩年のデリダの最重要の問題系である「赦し」についてのつぎの著書を詳細な解説論文を付して翻訳・刊行した:『赦すこと――赦し得ぬものと時効にかかり得ぬもの』(未来社、2015年、全140ページ)。 その他、デリダ没後10周年を記念して開催された大規模シンポジウムにおいて発表を行い、その成果は現代哲学専門誌の特集号に収録された。
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