研究課題/領域番号 |
26370037
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
亀井 大輔 立命館大学, 文学部, 准教授 (80469098)
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研究分担者 |
西山 雄二 首都大学東京, 人文科学研究科(研究院), 准教授 (30466817)
宮崎 裕助 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (40509444)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 国際研究者交流 / フランス:アメリカ / 脱構築 / 哲学 / 現代思想 |
研究実績の概要 |
2015年度は、前年度のデリダ没後10年におけるさまざまな研究活動の成果をふまえて、引き続きデリダ研究をネットワーク的に展開するために、国内外における学会やシンポジウムにて成果を発表した。海外では、10月に「大学か反-大学か?」(フランス・パリ)、3月に「日本におけるフレンチ・セオリー」(フランス・パリ)などに参加し、デリダに関する発表を行なった。国内では、10月に関西哲学会シンポジウム「真理論」においてデリダの真理論をめぐる発表を行ない、12月にワークショップ「ドゥルーズ×デリダ」を開催し、デリダについての発表およびドゥルーズとの関係をめぐる討議を行なった。また、海外の研究者との連携を進め、6月にはフランスのデリダ動物論研究の第一人者パトリック・ロレッド氏の講演会を国内4カ所において開催した。その発表の翻訳は各誌に掲載されている。また、12月には同じくブルガリアにおけるデリダ研究の第一人者ダリン・テネフ氏の講演会を立命館大学において開催した。また、昨年に引き続き翻訳や論考の発表も積極的に行なった。まず、昨年第1巻が翻訳刊行されたデリダの著書『哲学への権利』第2巻の翻訳刊行を行なった。デリダの講義録『獣と主権者2』の翻訳もまもなく刊行される(2016年6月予定)。さらに、齋藤元紀編『連続講義 現代日本の四つの危機 哲学からの挑戦』、『ふらんす』2015年11月号(特集ジャック・デリダ)、首都大学東京紀要『人文学報』第511号(デリダ特集)に論考や翻訳を掲載し、高橋哲哉著『デリダ――脱構築と正義』文庫版に解説を寄せた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度に引き続き、国内外でのシンポジウムやワークショップにおいて積極的な成果発表を行なうとともに、多くの論考や翻訳の発表を行なった。こうした活動を通じて、多方面に広げてデリダ研究を展開することができた。
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今後の研究の推進方策 |
2016年度は、イギリスでのデリダ・トゥデイへの参加・発表や、『獣と主権者2』の翻訳刊行および本書の内容紹介とコメントならびに討議を行なうワークショップの開催(7月)、ジゼル・ベルクマン氏(11月)、ダリン・テネフ氏(11月)の招聘による海外研究者との連携、アメリカ、カリフォルニア大学アーバイン校でのデリダ遺稿研究などを計画しており、引き続きデリダ研究を国内外において展開する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
ノートパソコン等、備品購入を次年度に延期した。また、カリフォルニア大学アーバイン校への資料調査のための出張も、都合により次年度に持ち越すこととなった。
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次年度使用額の使用計画 |
物品費、旅費については、今年度の計画とともに、先に記した繰り越し分を含め執行する。
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