研究実績の概要 |
当初の計画にあった、『タットヴァサングラハ』(TS)の英訳については、11月にニューヨークを訪問し、海外研究協力者パティル博士、シデリッツ博士の協力を得てチェックを行った。『ニヤーヤマンジャリー』(NM)については、時間の関係で、次回(29年度)に持越しとなった。TSの訳注については、全体の30%程度英語の草稿ができている段階である。述語集については、リストアップは終了したが、それぞれの訳語の確定が残っている。 成果の発表は2回。第1回目は、28年10月22-23日、中国杭州において、浙江大学、ハーバード大学、Harvard Yenching Instituteの協賛で International Conference on Recent Trends in Buddhist Research が開催され、23日に、研究代表者は "A Study of Dravya (実/実体)ーFunction, Existence Substance, and Property"と題して学術発表を行った。これは、主宰神論に大きな影響を与えたアートマン論の源流を考察する試みのひとつである。 さらに、第2回目は、29年3月10日-12日、ハワイ大学において、Templeton International Workshop:Realism/Anti-Realism, Omnicience and God/No-God と題するワークショップがハワイ大学Arindam Chakrabarti教授を中心に開催され、研究代表者は、11日、Logical Structure of the Indian Proof of Godと題して学術発表し、討論に参加した。これは、本課題を含む主宰神論の論理学的部分をまとめたものである。
|