研究課題/領域番号 |
26370064
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西村 明 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (00381145)
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研究分担者 |
田島 忠篤 天使大学, 看護栄養学部, 教授 (40179693)
一色 哲 帝京科学大学, 医療科学部, 教授 (70299056)
町 泰樹 鹿児島工業高等専門学校, 一般教育科, 講師 (30725693)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 社会移動 / 環境と価値観 / 神社 / カトリック / 創価学会 / 奄美群島 |
研究実績の概要 |
最終年度は全体として最終的な調査のまとめと成果発表を行い、併せて追加調査を行った。とりわけ、前年度中に研究分担者の田島忠篤と研究協力者の李賢京を中心に実施した創価学会とカトリック教会の信者における社会移動に関するアンケートのデータ分析と学会や現地での報告が大きな成果として挙げられる。移動(離島・帰島)に際しての各宗教の役割や信者の社会移動について分析を行ったが、いずれの教団においても帰島後の信仰の深まりについて有意な結果が示された。 個人のスピリチュアリティーについては、島外出身のIターン者にとって、島での生活の不便さや厳しさにまして、自然環境の豊かさや都市生活とは異なるリズム・人間関係の濃さといった生活環境が価値の高いものとして受け取られていた。 また神社についての調査からは、外部から移入された宗教としての神社神道の理解があるものの、とりわけ法人化していない神社を支えているのは、シャーマニズムや祖先崇拝といった現地の民俗信仰の枠組みであることが明らかとなった。 その他各自で発表の機会を見つけて学会発表等を行ったが、島嶼研究分野での国際的な場における発表については計画通りにはいかなかった。それに代えて2018年2月の東アジア宗教研究フォーラムの場でまとまった成果報告ができた。 成果の社会還元については、当初の報告書作成に代えて、2017年11月に奄美大島および鹿児島において現地報告会(カトリック教会、創価学会および一般向け報告会)の機会を設けた。
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