本研究は、宗教研究にジェンダーの視座を導入することにより、女性の宗教的主体の構築のあり方を考察することにあり、最終年度には論文集『宗教とジェンダーのポリティクス-フェミニスト人類学のまなざし』を出版した。 この本はジェンダーの視点からの宗教における女性の主体に関する研究の総括となるもので、宗教学にとどまらず、人類学の領域で宗教とジェンダーを研究する若手研究者たちとも連携し、フィールドワーク調査および理論的研究の多面的なアプローチを用いたものとなっている。これにより、グローバルな規模で進行しつつあるジェンダー宗教学の重要性と日本における個別事例の解釈を、国内のみならず海外に向けても発信できる。
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