研究課題
基盤研究(C)
本研究は、クラカウアーの思想史的意義を解明するため、クラカウアーは1920年代半ばから死まで一貫した思考動機、つまりラティオに対する批判とその支配からの脱却への憧憬に従っていたこと、彼の思想は著名な美術史家アビ・ヴァールブルクと深い親和性を有しており、それゆえに彼は第二次世界大戦中ヴァールブルク学派とナチのプロパガンダに対する共同の戦線を形成したこと、またクラカウアーの映画理論はドゥルーズのそれと大きく重なっており、今日の映画理論にとって多大な重要性を有していることを示した。
西洋思想史