研究課題/領域番号 |
26370089
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
桂島 宣弘 立命館大学, 文学部, 教授 (10161093)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 近代学術知 / ナショナルヒストリー / 日本思想史学 / ポストコロニアル / 植民地朝鮮 / 国際研究者交流(韓国) / 国際情報交換(韓国・台湾) |
研究実績の概要 |
前期は学外研究で韓国高麗大学校日本研究センターに滞在し、東アジアにおける近代学術知の形成、相互認識の様相、東アジアにおけるナショナルヒストリー形成等について思想史的に解明する研究を行った。具体的には、別記しているような講演会、学会、研究会で研究報告を行い、韓国側研究者との意見交換に努めるとともに、京城帝国大学(現ソウル大学校)、成均館大学校の植民地時代の様相を伝える史資料・文献の収集を実施した。 後期は、立命館大学で断続的に東アジア史学思想史研究会を実施し、内外の研究者との意見交換を行った。具体的な研究会と招聘研究者は以下のとおり。①10月3日 青野正明(桃山学院大学)②11月6日 韓錫政(韓国・東亜大学校)③11月21日 齋藤希史(東京大学)④12月4日 金仙煕(韓国・仁荷大学校)⑤12月18日 権明娥(韓国・東亜大学校)⑥2016年1月8日 高永欄(韓国・高麗大学校)⑦1月23日 尹海東(韓国・漢陽大学校、基調講演)、鄭多函(韓国・祥明大学校)、張信(韓国・歴史問題研究所)⑧1月27日 金暎根(韓国・高麗大学校)⑨1月29日 張世眞(韓国・翰林大学校) この他、課題に関わる史資料を、高麗大学校図書館等で収集・複写・製本し、その解読・分析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前期は韓国滞在という条件を活かし、史資料収集や意見交換を石器欲的に実施し、想定以上の成果を挙げることができた。後期は、東アジア史学思想史研究会を精力的に開催し、国内外の研究者との活発な意見交換を行うことができた。しかしながら、後期の研究成果については現在整理中で、その成果の公表等は2016年度に持ち越されることとなる。
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今後の研究の推進方策 |
本科研費の最終年度にあたる2016年度は、これまで収集した史資料の読解・分析と論文執筆、雑誌の刊行(『東アジアの思想と文化』8号)が主たる研究内容となる。また、引き続き東アジア史学思想史研究会を開催し、とりわけ中国・台湾の研究者との意見交換に努めていく計画である。
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次年度使用額が生じた理由 |
前期に韓国高麗大学校に滞在し国外研究を実施したため、とりわけ日本での文献収集・購入等がスムーズに行われなかったこと、及び立命館大学での東アジア史学思想史研究会の開催も後期に偏ったことが原因である。
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次年度使用額の使用計画 |
本年度は一年を通じて東アジア史学思想史研究会が継続的に開催される計画であり、助成金はスムーズに使用されることとなる。
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