本研究は、ファシズム期イタリア各地の公共彫刻を数多く制作したフィレンツェ出身の彫刻家コッラード・ヴィーニ(1888-1956年)の郵政庁舎・聖堂・噴水・墓地その他公共建築を飾る作品群のカタログ・レゾネ作成を主眼とし、平成28年度、『五浦論叢』第23号にその成果を掲載した。また同カタログのイタリア語版を同誌第24号に投稿中である。研究の過程で、中部イタリアの保養地モンテカティーニ・テルメのテットゥッチョ浴場ファサードを飾る四体の女性擬人像と、同じく中部イタリア・テルニの大聖堂ファサードを飾る八体の聖人像と大聖堂広場の噴水彫刻の図像を検討し、平成27年度に『五浦論叢』第22号に掲載した。
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