1)朝鮮人は日本の朝鮮美術展覧会創設の目的が、植民地統治政策であることを知りながらも、展覧会・展示の自己アピールの舞台を芸術創作活動における近代化表象の空間として受け入れたことを明らかにした。2)工芸部新設と郷土性議論の背景には、在朝鮮日本人浅川伯教と白樺派柳宗悦の活動による「工芸ブーム」が影響を与え、自然等の朝鮮の固有性の表現として「郷土」概念が定着していったことを明らかにした。3)「郷土」概念は日本の文壇を経て、日本留学経験の朝鮮の若者らによって朝鮮に伝わり、さらに彼らが朝鮮美術展覧会活動を通して、社会と民衆に対して朝鮮の「個性」と「固有性」への尊重のメッセージを広めたことを明らかにした。
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