本研究では、「平安~鎌倉時代における刀鍛冶の基礎的研究―刀鍛冶データベースの構築―」として、日本刀の形式が完成する平安時代後期~鎌倉時代の日本刀について中世刀剣書や文献史料(中世の古文書・古記録)及び現存する日本刀(銘文)からアプローチした。これまで美術史(日本刀研究)及び歴史学・国文学の研究で参考資料としてしか取り扱われてこなかった中世刀剣書を中核に据え、中世刀剣書を収集して史料学的な分析を行ったうえで、文献史料(中世の古文書・古記録)及び現存する日本刀(銘文)の情報を加えて刀鍛冶のデータベース(刀鍛冶名・作刀時期・地域・流派)を構築した。
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