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2014 年度 実施状況報告書

シノワズリの中での輸出伊万里に見るジャポネズリ研究

研究課題

研究課題/領域番号 26370153
研究機関公益財団法人大阪市博物館協会(大阪文化財研究所、大阪歴史博物館、大阪市立美術館、

研究代表者

出川 哲朗  公益財団法人大阪市博物館協会(大阪文化財研究所、大阪歴史博物館、大阪市立美術館、, その他部局等, 館長 (50373519)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード伊万里 / シノワズリ / アウグスト強王 / 日本宮殿
研究実績の概要

17世紀から18世紀にかけてヨーロッパに輸出された中国、日本陶磁の最大のコレクションを所蔵するドレスデン国立美術館陶磁館で所蔵品の調査およびその来歴などについて調査を平成26年12月に行った。この美術館は「日本宮殿」のために収集された日本陶磁の収集目録があり、現在当美術館で数年後の公刊を目指して整理中である。そして、収蔵品と収集目録との照合作業が進行中であった。また、磁胎漆作品の修復の試みも始まろうとしていた。この磁胎漆の伊万里は長崎で制作されたものと考えらる。また、平成27年1月にはロンドンの大英博物館および、大英図書館で関連資料の調査を行った。大英博物館でもドレスデンのアウグスト強王の旧蔵と思われる作品を収蔵庫で確認することができた。17世紀のヨーロッパの宮殿などにおいては、中国陶磁や中国の文物により、シノワズリが大流行する。この中にあって、日本から輸出された伊万里磁器もまたヨーロッパの宮殿を飾るものとなった。しかし、日本の伊万里に対する評価については、シノワズリの文脈のなかでとらえられていた。ジャポニスムがヨーロッパで広まるのはようやく19世紀になってからであるが、日本の伊万里磁器はいち早く17世紀にヨーロッパにもたらされていた。この伝来がはっきりした日本陶磁を調査し、当時ヨーロッパで中国陶磁と区別して認識されていたのかどうかの研究の具体的な手がかりを得ることができた。平成27年度も引き続き調査を行って区予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成26年度の調査予定どうり、ドレスデン国立美術館陶磁館で担当学芸員の協力で調査を行い、またロンドンでも大英博物館、大英図書館で調査を行うことができた。

今後の研究の推進方策

平成26年度の研究成果をもとに、平成27年度もドレスデンおよび、ロンドンにて調査研究を行う予定である。

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公開日: 2016-05-27  

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