本研究の主たる目的は、モダニズムの人形劇のルネサンスに大きな役割を果たしたエドワード・ゴードン・クレイグ、および彼と密接な繋がりのあるドイツ語圏を中心に考察することであった。そのため、国内外の図書館・資料館等で調査を行い、貴重な資料を入手することができた。調査の過程で、日本、ヨーロッパ、アメリカ合衆国にまたがる、モダニズムの芸術家のネットワークの存在が明らかになった。また特にクレイグの人形劇の概念と日本の文楽の間に、まったく予想外の相互的影響関係があることがわかってきた。この問題に関して、日本語及び英語で複数の査読付き論文を発表することができた(掲載決定分も含む)
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