芸術学的視点と材料学的視点で研究を進め、文献調査では粒金接合部についての検討と古代粒金の接合法を調べた。MIHO MUSEUMでは粒金作品の金帯や金の帯鈎の金粒接合部をデジタル顕微鏡で実地調査をおこなった。韓国では出土品の金製耳飾を非破壊機器を用いて分析調査をおこなった。それらの結果から粒金接合は銅化合物を使用していることが多く、銅化合物で接合実験をおこなった結果、電気炉、木炭雰囲気中で、炭酸銅が銅に還元し接合することを明らかにした。接合部をボールシェアテストやX線CTで評価し、共晶反応で良好な接合が出来ていることが実証できた。
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