研究課題
平成28年度は、2回の国際セミナーを開催した。第1回目(6月2日)は、Glynis Jones(パワーハウス応用芸術・科学博物館、シドニー)、本橋弥生(国立新美術館)を招き、Fashion Exhibitions in Asia Pacific Region (アジア・パシフィック地区のファッション展)を文化学園大学にて開催し、日本を含む非西洋地区のファッション展示の独自性について発表と議論を行った。第2回目(3月21,22日)は、フランス社会科学高等研究院Dr. Anne Monjaret のSeminar Anthropology of Fashion Worlds (ファッション世界の人類学セミナー)と共同で、Fashion as a Dialogue between Cultures(文化間の会話としてのファッション)を、パリのフランス国立科学研究センターにて開催した。日本側3名フランス側9名の発表により、日仏の芸術学と人類学研究者が国際的かつ学際的に問題提起し、平成29年度に東京で日仏共同セミナーを開催して議論を続けることを決めた。本研究では、産業と芸術の性格を併せ持つファッションとテキスタイルを対象に、3年間で計6回の国際セミナー“Transboundary Fashion Seminar”を開催した。理論と実践の架橋、英国と極東、技術革新と近代化、ストリートファッション、非西洋圏のファッション展、日仏の芸術学と人類学の協働といった6つの観点から研究発表とディスカッションをおこなった。その結果、1980年代より個性を表現するメディアとなったファッションが、多様な芸術ジャンルと相互依存し、国境や文化圏を越える時に新たな文化的表現を生む多様なケーススタディを蓄積することができた。今後は、国際的協働をさらに進め、論点を整理して越境するファッションの理論構築を目指す。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 2件) 図書 (1件) 備考 (1件) 学会・シンポジウム開催 (2件)
Dress:The Journal of the Costume Society of America
巻: 43-1 ページ: -
10.1080/03612112.2017.1290189
服飾美学
巻: 63 ページ: 20-38
https://transboundaryfashion.wordpress.com/