漢文体笑話作品集のうち、『笑門』、『胡盧百転』、『笑堂福聚』、『善謔随譯続編』、『訳準笑話』および筆記小説『れい洲餘珠』の訳読を行い、個々の笑話を先行小咄・中国由来の典故・使用語彙の側面から考察した。 その成果として、主に3冊の書籍と7本の論文がある。そのうち、『江戸的笑―日本漢文笑話研究―』は、『訳準開口新語』『善謔随譯』『へん譚』の作品分析から日本漢文笑話の特徴を解明したものである。一方、『富山文学の黎明 』(上下巻)は、江戸後期の筆記小説から笑話の存在を指摘し訳読したものである。また、『訳準笑話』については、「從中國笑話到日本小咄」(論文)において、明代『笑府』との相違を明らかにした。
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