中世以来の実践する武という価値観から脱却し、平和の時代を志向する17世紀の価値観に即応するように、武的価値観が再編されていく様相を物語・絵本絵巻・屏風・故実書・兵法書等の内容と扱われ方の両面から分析し、把握した。1,「神祇宝典」等の各藩の重要書物と大名文化の〈武〉の象徴としての八幡信仰の関係2,吾妻鑑の儀礼における扱われ方3,貴久記の各藩での位置付け4,和漢軍談のような対外的視点を有して記されたものの位置付け5,本朝三国志、長久手記のような戦国期の事を記したものの位置付け6,今昔物語集のような説話集の位置付け7,大名家における豪華絵巻の受容
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