研究課題
基盤研究(C)
本研究では、宴曲詞章の検討を通して、中世における道行文の形成と展開に関わる総合的考察を行った。以下に三点に分けて考察の結果述べる。第一に科研費を活用して、新出資料である国立歴史民俗博物館所蔵『六家抄 下』紙背の修復および撮影を行った。第二に共同研究で新出の早歌「四季恋」「鶯」「枕」に注釈を施した。第三に、宴曲伝本の調査に基づいて「伝本一覧」を作成した。このうち、室町期の古写本については詳細な報告を作成した(佐々木孝浩担当)。以上の考察を踏まえて、編著『資料と注釈 早歌の継承と伝流ー明空から坂阿・宗砌へー』の出版を企画した。2017年5月公刊予定(三弥井書店、393ページ、定価7600円)
中世日本文学