研究課題/領域番号 |
26370260
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 佐賀女子短期大学 |
研究代表者 |
長澤 雅春 佐賀女子短期大学, その他部局等, 教授 (00310920)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 朝鮮総督府 / 国語政策 / 教科書 / 編纂趣意書 / 同化政策 / 朝鮮文学 / 朝鮮映画 |
研究成果の概要 |
1910(明治43)年8月の日韓併合以後、朝鮮内の抵抗を抑えつつ朝鮮総督府は普通学校制度を主軸として朝鮮経営に力を注いできた。朝鮮の子らの入学する「普通学校」は、朝鮮において日本人学童が通う「初等学校」とは区別されていた。普通学校で使用する教科書は文部省版をそのまま用いるが、挿絵、仮名遣い表記、単元内容を普通学校用に編纂し直した。そうして「併合」を実践するための〈同化〉政策を推し進めてきたことを本研究では調査してきた。そして教科書のみならず、新聞・教育誌・文芸誌・映画などのメディア媒体を通じて〈同化〉思想のありようも調査・考察してきた。
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自由記述の分野 |
日本近代文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
併合下の同化政策についてはこれまでも考察されてきているが、その根本となる普通学校において使用された普通学校教科書、及びそれを文部省版と異なる版にするために編纂の趣旨を述べた編纂趣意書、そして『朝鮮』『文教の朝鮮』などの教育誌などの膨大な資料収集に基づく考察は、たいがいの資料が韓国内に蔵書されているため、これを行う研究者が多くない。そのような状況の中で本研究課題の調査は学術的に意義ある者になっている。また、本研究は、韓国映像資料院からの併合下における貴重な復刻映画資料の提供も受けており、メディアによる同化思想を考察する手立てともなっている。
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