研究実績の概要 |
2018年度は、MS Bodley 220の校訂版のCommentaryから得られた知見を土台に、3つの国際会議で報告を行い、活発な議論からCommentary研究が深まった。①Margery Kempe Studies in the Twenty-First Century(University College, オクスフォード大学)において、メヒティルドの啓示と『マージェリー・ケンプの書』を Intertextual Dialogue and Conversational Theology の観点から検討した。②International Anchoritic Society Conference (イースト・アングリア大学)においては、隠修生活とその霊性の観点で、メヒティルドとマージェリー・ケンプを分析した。③Northern Lights: Late Medieval Devotion to Saints from the North of England(ローザンヌ大学)において、The Boke of Gostley Graceの読者であった、ヨーク公妃、セシリー・ネヴィルの霊性と蔵書について報告した。①、②はLiz Herbert McAvoy教授(Swansea University)共同で報告した。
Dr Anne Mouron と共同であるThe Boke of Gostley Grace(Oxford, Bodleian Library, MS Bodley 220)の校訂作業を加速させ、draft transcription,commentary, variantsを仕上げ本研究の目的を達成した。また、14-15世紀にイギリスに到来し、現存するラテン語写本とMS Bodley 220との比較を行い、翻訳宗教書としての同書の意義を検討し、目的を達成した。
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