平成26年度から29年度にかけて、次のような役割分担のもと研究を実施した。 (1) 水俣に関しては、炭坑共同体と水俣に関わったモダニスト集団「サークル村」を中心に研究を行った。その集団活動のなかから、 水俣病患者を表象する手法として、ルポルタージュ形式や「わたし」語りが誕生した経緯を明らかにした。(山田) (2) 一連の調査結果をまとめた論文では、仏領ポリネシア での核実験で故郷を追われたクジラの群を描くマオリ作家イヒマエラの小説のクジラの視点から開示される海底の物語に、英米仏による核実験で移動を余儀なくされた太平洋諸島の民間被爆者の物語を論じた。(小杉)
|