研究課題/領域番号 |
26370322
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
渡久山 幸功 琉球大学, 大学教育センター, 非常勤講師 (20412869)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | アメリカ小説 / ポストコロニアリズム / 沖縄(人)表象 / ジェンダー / アメリカ / 米軍占領統治時代 / オリエンタリズム / 異文化コミュニケーション |
研究実績の概要 |
沖縄外国文学会第30回年次研究大会において、ヴァ―ン・スナイダーの沖縄小説 The King from Ashtabula について研究発表を行った。
9月にミシガン州のモンロー市を訪問し、The Teahouse of the August Moon 及び The King from Ashtabula の著者ヴァ―ン・スナイダー氏の資料が保管されているモンロー郡歴史博物館で、資料収集を行った、さらにイプシランティ市に住む未亡人のジューン・スナイダー氏にインタヴューを行った。この訪問で収集した資料から新しい発見があり、そのことを記述した報告書(エッセイ)を沖縄外国文学会の機関誌『サザン・レヴュー』第30号(2015年)に掲載した。
米国ワシントン州シアトル市で開催されたPCA/ACA第46回年次米国内大会において沖縄米軍占領時代を舞台にした小説3作品(The Teahouse of the August Moon, The king from Ashtabula, 及び B.C. Street)について研究発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ミシガン州のイプシランティ市において、ヴァ―ン・スナイダー氏の未亡人にインタヴューを行った。また、同州のモンロー市にある歴史博物館で、ヴァ―ン・スナイダー氏のコレクションを調査し、資料収集を行った。また、小説 B. C. Street の著者 E. A. Cooper 氏に、ジョージア州のご自宅でインタヴューを行った。
小説 Katsuren (2009) の作者 Celine Nisaragi 氏がアメリカ国外にいるため直接インタヴューすることができなかった。また、小説 Gift of a Blue Ball (2007)の著者 J. P. Tuthill, Sr.氏の所在が確認できないためインタヴューを行えなかった。
上記に記したように、新たな研究課題を発見し、当初の計画と同時進行的に遂行できた点は大変良かったが、2名の作家にインタヴューができなかったことなどを総合的に判断し、「遅れている」ではなく「やや遅れている」という自己評価(判断)となった。
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今後の研究の推進方策 |
沖縄外国文学会第30回年次研究大会で発表したヴァ―ン・スナイダーの沖縄小説 The King from Ashtabula の論考や PCA/ACA で発表した沖縄米軍統治時代を舞台にした小説の研究成果を、学会誌などへ掲載できるように完成させる。また、PCA/ACA 第46回年次米国内大会において口頭発表した米軍占領時代の沖縄を舞台にした小説3作品(The Teahouse of the August Moon, The king from Ashtabula 及び B.C. Street)について学会誌等に掲載できるように完成させる。
小説 Katsuren (2009) の作者 Celine Nisaragi 氏とは、電子メールによる質問形式のインタビューを実施する予定。さらに、小説 Gift of a Blue Ball (2007)の著者 J. P. Tuthill, Sr.氏の所在を特定し、インタヴュー実施にこぎつけるように努力する。
2年目に訪問したミシガン州、モンロー市のモンロー郡歴史博物館で収集したヴァ―ン・スナイダーの沖縄を舞台にした短編(数編すべて未発表)を分析し、研究発表につなげるように研究を進める。また、2000年以降に発表された2作品 Katsuren(2009)及び Gift of a Blue Ball (2007)について、学会口頭発表できるように努力する。最終年度の3年目の9月に研究総括として、アメリカ人研究協力者を招聘して、シンポジウムを開催する予定。
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