研究課題/領域番号 |
26370322
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
渡久山 幸功 琉球大学, グローバル教育支援機構, 非常勤講師 (20412869)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | アメリカ小説 / 沖縄(人)表象 / 在沖米軍基地問題 / 米沖関係 / ポストコロニアリズム / オリエンタリズム / トラベルライティング / 異文化接触 |
研究実績の概要 |
平成28年6月18日に沖縄キリスト教学院大学で開催された沖縄外国文学会第31回年次大会において、渡久山幸功(研究代表者)が研究発表を行った(研究発表タイトル「沖縄を舞台にした小説」)。 平成28年9月10日に沖縄県立博物館・美術館においてシンポジウム:「沖縄を舞台にしたアメリカ小説」を開催した。当初の研究予定であった全作品を網羅するシンポジウムとなった。研究発表者は以下の通り:(1)ラリー・マキャフェリー(サン・ディエゴ州立大学名誉教授)(2)シンダ・グレゴリー(サン・ディエゴ州立大学名誉教授)(3)セリーン・ニサラギ(作家)(4)E.A.クーパー(作家 ビデオ講演)(5)渡久山幸功(琉球大学非常勤講師・研究代表者)。 当初のシンポジウムの計画では Darrel Hamamoto 氏(カリフォルニア大学ディビス校教授)を招聘する予定であったが、残念ながら本人の体調不良が原因で参加できなかった。その代わり英米女性文学が専門のシンダ・グレゴリー氏に女性作家の2作品 Katsuren 及び Above the East China Sea に関する研究発表を依頼し、発表していただいた。また、作家E.A. Cooper 氏が本人の体調不良のため来日できず、ビデオ出演となったため、東京在中の作家セリーン・ニサラギ氏に小説創作のきっかけ、創作過程などを講演していただくことは有意義だと考え、招待講演を依頼し、急遽シンポジウムに参加していただくことになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究が「やや遅れている」と判断した主な理由は、(1)小説 Gift of a Blue Ball の著者 J. P. Tuthill氏とのインタビューがまだ実現されていないこと。(2)これまで学会やシンポジウムで口頭発表した研究成果を学会誌等に発表(活字化)していないこと。さらに、シンポジウム参加者のアメリカ人研究協力者らから、ミシガン州モンロー郡歴史博物館に保管されているヴァーン・スナイダー・コレクションの資料収集の重要性と意義を指摘され、再訪することが望ましい、という認識に至った。これらの諸事情に鑑み、研究期間を1年延長した。
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今後の研究の推進方策 |
4月にカリフォルニア州サン・ディエゴで開催されるPCA/ACA第47回年次大会で口頭発表を行う。可能であれば、小説 Gift of a Blue Ball の著者 J. P. Tuthill氏とのインタビューを行う予定。リサーチとしては、まず、沖縄県立公文書館において今年度4月から調査可能となった沖縄戦当時のアメリカ陸軍の資料をリサーチし、ヴァ-ン・スナイダー関係の資料収集と分析を行う。ボストン大学に赴きジョン・パトリック・コレクションで資料を収集し、分析を行う。また、ミシガン州モンロー郡歴史博物館において、ヴァーン・スナイダー・コレクションで資料を収集し、分析を行う。2018年3月にインディアナ州インディアナポリスで開催予定の PCA/ACA 第48回年次大会において研究発表を行う。また、これまで研究大会やシンポジウムで発表した原稿を学会誌等での掲載に努め、最終成果として、研究協力者の研究成果を含めた研究報告書をまとめる予定。
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次年度使用額が生じた理由 |
PCA/ACA年次大会の開催が通例の3月ではなく、4月に開催されることになり、次年度への予算配分となったため。また、マサチューセッツ州ボストン大学付属図書館のジョン・パトリック・コレクションでの資料収集及びミシガン州モンロー郡歴史博物館のヴァーン・スナイダー・コレクションでの資料収集が必要となったため。
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次年度使用額の使用計画 |
カリフォルニア州サン・ディエゴで開催される PCA/ACA 第47回年次大会において、口頭発表を行う。 夏休みを利用して、9月にマサチューセッツ州ボストン大学付属図書館のジョン・パトリック・コレクションでの資料収集及びミシガン州モンロー郡歴史博物館のヴァーン・スナイダー・コレクションでの資料収集を行う。 インディアナ州インディアナポリス市で開催予定のPCA/ACA第48回年次大会での口頭発表を目指す。
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