研究課題/領域番号 |
26370372
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
大鐘 敦子 関東学院大学, 法学部, 教授 (50350541)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | Flaubert / femme fatale / 聖アントワーヌの誘惑 / 草稿研究 / genetique |
研究実績の概要 |
本年度は、近年発表された生成研究の転記方法の技術や最新の情報を確認しつつ、フランス国立図書館所蔵の特別保存草稿である当該草稿の閲覧許可を取得し、調査を集中的に実施した。具体的には『聖アントワーヌの誘惑』の初稿NAF 23664(1849)とL'Artiste誌に掲載された第2稿NAF23665(1856)、 および決定稿NAF23666(1874)の草稿を比較して調査の焦点となる草稿を絞ると共に、ファム・ファタルについての分析基準を広げるべく詳細に検討した。 ルーアン市立図書館およびカントルー市フローベール保存図書室では、当該作品に関連するフローベールの読書ノートなどの資料の保存状況を調査した。市立図書館は現在改修工事中のため閲覧および転記作業が厳しい状況であるが調査は無事実施することができた。またこれらの保存資料を比較しつつ、目録を作成し転記したNotes de Plutarqueなどの成果はルーアン大学フローベール研究所のサイトに発表、公開した(2016年3月末)。 フランス国立科学研究所近代草稿研究部門のフローベール資料室で『聖アントワーヌの誘惑』の批評資料を渉猟し、Anne Hershberge Pierrot 女史およびPierre-Marc de Biasi氏主催のCNRS-ITEMのSeminaire Flaubertに定期的に出席し、草稿研究に関する情報を交換した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度の体調不良で一年作業が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は自筆草稿閲覧の許可取得や、作業の環境を整え、本作品の草稿の中での焦点を一層絞ることができた。今後は継続して集中的に転記作業を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度末の出張経費の額が未定だったため出費予定額を次年度使用額とした。
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次年度使用額の使用計画 |
草稿研究に関する出張を前年どおり実施する。また予定していたフランス人研究者招聘を検討中である。
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