研究課題
当初、研究実施計画の段階において予定していたベルリン出張をとりやめることになったが、これは先方の研究協力者の事情を考慮したことによる。それにかわるものとして、平成28年9月~10月にミュンヘン大学、さらに自己負担によって12月~平成29年1月にチュービンゲン大学において、研究滞在をおこなった。ミュンヘンでは、その期間、受入教官のオリファー・ヤールアウス教授がたまたま不在であって、直接の意見交換はならなかったが、電子メールによって意思疎通をはかることができた。ミュンヘン大学図書館、バイエルン国立図書館での文献調査も支障なくおこなわれた。またチュービンゲンにあっては、受入教官のドロテー・キミヒ教授のみならず、ツェラーンの詩作品の実証的研究では斯界の第一人者であるバルバラ・ヴィーデマン博士と再会し、意見交換ができたことは、大きな収穫であった。またミュンヘン滞在中の平成28年10月にオーストリアのグラーツ大学で開催された、近代におけるドイツ語の発展に関するシンポジウムに参加した。定員の関係で口頭発表をおこなう機会にはめぐまれなかったが、主宰者のディートマール・ゴルトシュニッグ名誉教授の許可をえて、シンポジウムの成果をまとめる論集に、ツェラーンに関する論考を寄稿することができた。論集は今年中には刊行される予定である。本年度は、論文2点を公にするにとどまったが、これは3年におよぶ研究の成果を集約する作業に、多くの時間と努力を傾注していたためである。かくしてそれはようやく著書の形をとって、ドイツにおいて刊行される運びとなった。原稿整理その他になおいくばくかの時日を要するが、出版計画それ自体は、ヴュルツブルクの Koenigshausen & Neumann 社から、基本的に承諾を得ている。
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Dietmar Goltschnigg (Hrsg.): "Wege des Deutschen". Deutsche Sprache und Germanitik-Studium aus internationaler Sicht
巻: 論集のため巻号なし ページ: 未定
流域
巻: 第37巻第1号 ページ: 7-14
Akio Ogawa (Hrsg.): Wie gleich ist, was man vergleicht? Ein interdisziplinaeres Symposium zu Humanwissenschaften Ost und West.
巻: 論集のため巻号なし ページ: 35-44