研究課題
基盤研究(C)
この研究課題の目的は、一方でパウル・ツェラーンの詩作品を詳細に読み解きながら、他方でそれが、詩人自身が取り組んでいた「人間学」ならびに「自然史」の範疇と、どのようにかかわるのかを解明することにあった。その過程で、動物、植物を対象化する「自然史」に属する思考と、狂気、死によって限界づけられた現存在の「人間学」的な自己認識とが、Kreatur(「生き物」)のテーゼにおいて相互に収斂するさまをあらためて確認することができた。
ドイツ文学