本研究は、テキスト形式で集約したドイツ語の詩作品データを使いながら、「20世紀初頭のベルリンの都市インフラ関連語彙がポエジーの詩語たりえているか」という小さな切り口を利用して、産業化の時代の大都市イメージがどのようなものかを探った。編集方針の異なる表現主義時代の抒情詩アンソロジーのデータも電子化して、その特徴を特徴語検索でつかむことを目指した。また、テキスト検索の手法を文学研究に生かす方法の確立も目指しており、表現主義の詩人トラークルの連作編集意図を調べる作業でテキストデータベースが機能するかを確認した。
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