研究実績の概要 |
本研究は、20世紀中国のプロパガンダ芸術について、ポスター・連環画(絵物語)・様板戯(革命模範劇)といったビジュアル・メディアに着目し、それらに共通して見られる「国民国家」像を多角的に分析するものである。平成28年度の主な研究実績は、以下の8点である。 1,北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターにおける国内資料調査(2016年8月・2017年3月)。2,台湾(台北)の国家図書館における海外資料調査(2016年8月)。3,ロシア(モスクワ)の全ロシア博覧センター・冷戦博物館などにおける海外資料調査(2016年9月)。4,中国(南京)の南京民間抗日戦争博物館などにおける海外資料調査(2017年3月)。5,北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターにおける研究発表(2016年8月)。6,北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター客員研究員セミナーにおける研究発表(2017年3月)。7,華南師範大学日本研究国際交流センターの国際シンポジウムにおける研究発表(2017年3月)。8,研究成果論文・講演録の執筆、発表(2016年7月、2017年2月)。 1は、1950年代から70年代にかけての中国とソ連のプロパガンダ芸術の交流の実態について、新聞・雑誌記事の抽出を行った。2は、対中国の金門砲戦に関する台湾側資料の閲覧・収集を行った。3は、1950年代の中国とソ連のプロパガンダ芸術交流に関する資料の閲覧・収集を行った。4は、抗日戦争関連資料の閲覧・収集を行った。5は、中国・ソ連・ベトナムの三地域の社会主義バレエの伝播と交流史を明らかにした。6は、ソ連の小説および映画が中国においてリメイクされる過程と作品内容の変遷を分析した。7は、1910年代から20年代にかけての中国と日本の演劇交流について、戦時期との関連を分析した。8は、平成27年度から28年度にかけての研究成果を論文・講演録として発表した。
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