研究課題/領域番号 |
26370422
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研究機関 | 小樽商科大学 |
研究代表者 |
中村 史 小樽商科大学, 商学部, 教授 (20271736)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | マハーバーラタ / 叙事詩 / 神話 / 比較 |
研究実績の概要 |
本研究の成果のかなりの部分を占める業績を博士論文にまとめ、既に平成26年度、学位請求のため北海道大学文学研究科に提出、審査の結果これによって博士(文学)の学位を取得していた。平成28年度はこの博士論文の改稿と新たな章の執筆にかなりの時間を費やすこととなった(なお、出版社との関係で出版が遅れていたが、ようやく平成29年度5月8日(月)に入稿し、前期中を目処に出版予定で、校正作業等を続ける。「今後の研究の推進方策」部分において述べる)。『マハーバーラタ』の文学作品として見る、これまでなかった手法を用いている。 本研究の環境を整え、必要な情報を獲得し、国内外の研究者と交流するため、幾つもの研究会に参加し、また自ら主催もした。主なものを以下に挙げる。8月23日(火)、小樽商科大学に、インド古典写本の専門家である志田泰盛氏(筑波大学大学院文学研究科・准教授)を講師として招聘し、「インド古典写本研究会」を行なった。その場で道内外の研究者と交流を持つことができた。この研究会を機として、11月21日(日)~23日(水)、筑波大学において行なわれた「Telugu文字サンスクリット写本翻刻ワークショップ」、及び、「写本・古文書・當案+人文情報学ワークショップ」に参加した。ここでフランス極東学院ポンディシェリ校のSatyanarayanan Sharma氏よりTelugu文字サンスクリット写本の読解を学んだ。海外の研究者と交流を持つことができた。また、7月15日(金)~19日(火)、京都大学において横地優子氏(京都大学大学院文学研究科教授)主催のReconsidering the early history of Yoga and Samkhya, The third seminarに参加した。その場において海外の研究者とも交流を持つことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
平成27年度に引き続き28年度も、本研究に写本を用いるための基盤作りが進んで来ている。そのために将来的に本研究に写本を用いることのできる可能性が高まっている。
また、平成27年度に引き続き28年度も、インド学仏教学分野の研究者との交流が格段に進んだ。さらに、海外の研究者も招聘されている研究会に参加する機会が増えてきた。学術研究の国際交流が進んで来た最近の風潮の恩恵を蒙っている面もあるが、自らの研究の進展が予測以上であることにもよると考える。 これによって今後は海外の学会・研究会への参加や研究発表の機会がより増え、海外の研究者と交流してゆくことがよりスムーズになっていくものと予測する。
以上の事柄は、本研究計画・開始の段階には予測しなかったものであるので、本研究は当初の計画以上に進展していると判断している。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度は、(「研究実績の概要」欄においても少し述べたが、)1つには、博士論文の出版を完遂したい。『七仙人の名乗りー―インド叙事詩『マハーバーラタ』「教説の巻」の研究ー―』の書名で、既に平成29年度5月8日(月)に入稿している。校正作業等を続け、小樽商科大学出版会(論創社)より、前期中を目処に出版予定である。 また、9月11日(月)~16日(土)、クロアチア・ドゥブロヴニクにおいて行なわれるThe Eight Dubrovnik Internatinal Conference of Sanskrit Epic and Puranaに初めて参加する予定である。サンスクリット叙事詩研究の精髄に触れ得る最大の国際学会である。いずれはそうした国際学会における研究発表を行うことを計画している。今回はそのための準備であり、1ステップであると考えている。 さらに、今回の科学研究費助成金が終了した後の、次の研究を考え始めている。今回の研究テーマを継承し、発展させるものである。
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