研究課題/領域番号 |
26370422
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研究機関 | 小樽商科大学 |
研究代表者 |
中村 史 小樽商科大学, 商学部, 教授 (20271736)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | マハーバーラタ / 叙事詩 / 神話 |
研究実績の概要 |
平成29年度は、単著『七仙人の名乗りーインド叙事詩『マハーバーラタ』「教説の巻」の研究ー」の執筆・出版に相当な時間を費やすこととなった(平成29年12月20日出版)。この著書は、平成27年度末に北海道大学・文学研究科に提出していた博士論文「サンスクリット叙事詩『マハーバーラタ』第13巻の文学研究」を改稿し、博士論文には無かった二章を新たに付加して執筆したものである。 この著書は『マハーバーラタ』第13巻「教説の巻」の文学研究を試みたものであり、『マハーバーラタ』に文学研究が少なく(決して多くなく)、『マハーバーラタ』第13巻「教説の巻」には研究そのものが少ない状況において、大きな意義を持つものと考える。 特に、この著書の書名の元とした『マハーバーラタ』第13巻「教説の巻」の神話「七仙人の名乗り」については、そこに様々な文学技巧が見られるという点において、『マハーバーラタ』の神話としては非常に特異な存在である。そうした、この神話の文学性、特異性を指摘したことは、私の今後の研究の展開について大きなきっかけとなったと言える。しかし、この説話は非常に難解な説話であるため、さらなる解釈・研究を続けていかなければならないと考えられる。 平成29年度10月より1年間の長期研修期間を得、京都大学文学研究科の内地研究員として、研鑽を積んでいる。その中で、『マハーバーラタ』第13巻「教説の巻」「七仙人の名乗り」の研究を英文の論文とすることが1つの課題である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成29年度は、単著(全380頁)執筆に予想以上の時間とエネルギーを要することとなった。単著を得たことは大きな成果であるが、他の活動をやや制限することとなったため、「おおむね」順調に進展している、という評価が適切であるかと考える。
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今後の研究の推進方策 |
既に上に述べたように、近い将来の研究推進方策として、『マハーバーラタ』第13巻「教説の巻」「七仙人の名乗り」の研究を英文の論文とすることが1つの具体的課題である。 また、長期的な研究推進方策としては、文学技巧という点ではあまりその特徴を指摘されて来ていない『マハーバーラタ』の中に、「七仙人の名乗り」のような技巧的な神話の例を見出していくことが必要となるであろう。
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次年度使用額が生じた理由 |
書籍購入の際、1000円以下の端数が生じたが、次年度の使用とする方が有効に活用できると考えたため。平成30年度分の書籍購入に使用する予定。
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