研究課題/領域番号 |
26370423
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文学一般
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
青柳 悦子 筑波大学, 人文社会系, 教授 (70195171)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | フランス語圏文学 / 北アフリカ / マグレブ文学 / アルジェリア / チュニジア / ポルトコロニアル / 世界文学 / 多文化主義 |
研究成果の概要 |
変貌しつつある北アフリカの国々とくにチュニジアとアルジェリアに注目して、現代の文学動向を探るとともに、この地域で蓄積されてきた文学・文化から現代世界の人間が新たに学ぶ可能性を提起した。チュニジアの現代作家たち(ベルハージ=ヤヒヤ、マナイ)についての研究、アルジェリア現代文学の始祖フェラウンの価値の再考、忘却されてきた仏領アルジェリアにおける現実の再発見についての研究などをおこない、著書(共著・翻訳書)6点、学術論文7点、学術発表14件のほか国内外での講演などの業績をあげた。またとくに、これまでほとんど紹介されたことのないチュニジアのアラビア語表現文学について情報をまとめた。
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自由記述の分野 |
フランス語圏文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本ではチュニジアの現代文学についてはほとんど知られていない。本課題では独自の文学世界を深めている現代女性作家ベルハージ=ヤヒヤの研究と紹介をおこない、また若手作家にも注目して、類例のない貢献を果たした。アルジェリア作家のフェラウンについての研究では、丹念な読み直しと実証研究によって旧来の見解の修正をおこなうとともに、偏った読みがなされてきた制度的要因にも踏み込み、現代文学研究のあり方そのものへの批判を提起した。仏領アルジェリア表象とカミュ文学の再考を通じて、ポスト=コロニアル研究の限界を越える研究方向を開拓した。
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